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平安女子 訳してみた

枕草子 第28段(63段という説もある)

「曉の別れ」
現代の人のための前提説明
平安時代は基本は男が女の元に通う「通い婚」です。
男は女の元に通い、夜を過ごし、翌朝には帰っていきます。
通いが定着すると、恋人から妻夫の関係に発展します。
女が実家住みの場合には、妻夫の関係を明らかにする儀式を経て、婿となります。
因みに婿の衣装作成は、妻(とその実家)の役割でした。

それでは訳してみましょう。

早朝の別れ
 恋人と逢って早朝に帰るなら、服は、まるでどこへ行くの?みたいにキメなくても、
ちょっと髪に寝グセがあったり、烏帽子の紐がガッチリ締まってなくてもいいと思う。
そんな風体で家に帰ったとしても、誰が笑ったりするかしら。仮に道で誰か知った人と出会ってもね。
(時間が時間だから、恋人と一緒だったんだなあと思うよ、普通)

 恋人だったら、ふたりの朝の別れ際を風情のあるものにしてほしいなあ。
たとえば
男が、あー明けてしまったか~としぶしぶ、
起きたくないなあとぐずぐずしてるのを、
女も(お仕事があるからなあ)と、気持ちを奮いたたせて、強いて起して
「ほら もうこんな時間だよ。明るくなっちゃったよ。はずかしいなあ」などと言ってみる。
「あ~もう朝か」と嘆く様子もほんとうに帰りたくないみたいでイイ。

下着、指貫(ズボンですな)などの服一式も、そばにあるのを、手にしただけで、
まずは女の傍に寄り添って、昨夜のことアレコレを囁いている。
なんとなくそんな様子なのに、服は着ちゃうわけです。するっと。素敵。

ドアを開けて、妻戸(内玄関)のところまでは、一緒に行くと、
見送りするとき、男は昼の間がつまらない、逢えない時間がさびしいとか、
言ってくれると最高だよね。うん。見送りまでが恋愛です。

ところが、世の中そう理想通りにはいかないようで。

目覚ましでも鳴ったかのように飛び起き、ちょっと慌てながら、
まずは手近な下着と指貫(ズボン)をサクサクと身につけると、
夜の間に部屋のあちこちにあった衣装一式をキチンと着てから、
持ち物一式をチェック。
部屋はうす暗いから、見当たらないものがあると
「どこだ どこだ~」と手でベッド辺や、周囲をぱんぱん叩いて探す。
衣装よーし、忘れ物なーし。よし。とばかりに扇でパタパタ扇ぐと、
ちょっと鏡を見て「じゃ。いくね。」

そんな男、多いよ。

ちょっと伝法な平安でした。
by divaof10gum | 2012-01-24 15:22 | お洒落系


ちゃる様の日々の思いのたけを綴る。ワイン、バンド、オカルト、お洒落、ゴージャスなどについて


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